【初心者でも分かる!】決算書の見方・分析のポイントを解説! その③
こんにちわ!株きち(@showsnowball)です!
決算書の見方・分析ポイント解説の第三弾です
前回までの記事はコチラ!
【初心者でも分かる!】決算書の見方・分析のポイントを解説! その①
【初心者でも分かる!】決算書の見方・分析のポイントを解説! その②
今回も前回に引き続き、貸借対照表(B/S)の分析ポイントについて、学んでいきたいと思います
流動比率
流動比率とは、流動資産を流動負債で除して求められる値のことです。
流動比率(%)=流動資産÷流動負債
前回、流動資産とは「すぐに現金化しやすい資産」ということを学びました!
流動負債は「1年以内に返さなくてはいけないオカネ」でしたね。
つまり、1年以内に支払わなくてはいけないオカネが払えるかどうかが、流動比率を見れば分かるのです。
流動比率が大きければ大きいほど、支払う余裕がある!と言えます。
一般的には、流動比率は150%を上回るのが良いとされています。
逆に100%を下回ると、支払うオカネが手元にない!ということを表しているので、一般的には危険とされます。
ただし金融関係や、鉄道会社なんかはビジネスの構造上業界全体として流動比率が低いため100%を下回っていることが必ずしも悪いとは言い切れません。
これは流動比率だけでなく決算書を分析する時全般として言えることですが、同業他社と比較することが大切です。
数値は相対的に見た方が会社の良いところ、悪いところ、特徴を掴みやすいです
ぜひ気になっている企業があったら、同業他社2-3社と比較しながら決算書を見ていきましょう
固定比率
固定比率とは、固定資産を純資産で除して求められる値のことです。固定比率(%)=固定資産÷純資産
固定資産とは、土地や建物、機械設備などの「現金化しにくい資産」のことでしたね。
純資産とは、会社のオカネ(=自己資本)です。
つまり、返さなくても良いお金で固定資産をどれだけまかなえているかということを示しています。
どういうことか簡単に説明すると、固定資産は「すぐに現金化」出来ないので、例えば土地を売って借入金の返済に当てようとしたら、土地の売却に時間がかかってしまい借入金の返済期日に間に合わなくなる恐れがあります。
そのため、返さなくてもよい会社のオカネ(=自己資本)を使って、土地や建物を買っていれば急な返済等で大事な土地を売ったりすることもなく安定した経営が出来るということです。
固定比率は、低ければ低いほど安定した経営の基礎が出来ていると言える指標です。
一般的には100%を下回るのが望ましいと言えます。
個人的には固定比率を見る際には、分母に固定負債も加えて100%を上回らないことを最低ボーダーラインとしています。
財務レバレッジ
最後にご紹介するのは財務レバレッジです。
財務レバレッジは、総資本(負債+純資産)を純資産で除して求められます。
財務レバレッジ(倍) = 総資本(負債+純資産)÷純資産
純資産とは、会社のオカネ、自己資本でしたね。
財務レバレッジは、自己資本を基準にして他人の力をどれくらい借りているかを示しています。
例えば、AさんとBさんという2人の起業家がいるとします。
Aさんは自分で貯金した1000万円を元手に、銀行からお金を借りることなく会社を経営しています。
一方Bさんは自分で貯金した500万円の他に、銀行から1000万円のお金を借りて会社を経営しています。
Aさんは自己資本の1000万円のうちで全ての事業を行っているので財務レバレッジは1倍です。
Bさんは自己資本500万円の他に、銀行からの借入があるので
(500万円+1000万円)÷500万円 = 3
財務レバレッジは3倍です
Bさんは銀行という「他人」から、自分の3倍のオカネを借りて事業をしているということですね。
では、あなたが投資をする際には、Aさんの会社とBさんの会社どちらを選びますか
・・・これが中々難しい問題なんです。
Aさんの会社は、自分の実力の範囲内で事業を経営しているので、借入金の返済をする必要がなく比較的安定した経営ができそうです。
しかし、いざ事業が波に乗ってきたというときに、手元に限られたオカネしかないわけですから事業への投資が不十分となり、会社の成長が遅れてしまう可能性があります。
逆に、Bさんの会社は、手元に銀行から借りたオカネがありますから、事業が波に乗ってきたらどんどん投資をして会社を大きくし、利益を拡大していくことが出来るかもしれません。
反面、事業の調子が悪く上手く稼げていない時に銀行への返済期日が来てしまい手元のオカネが一気になくなり倒産してしまう・・・。なんて最悪な事態も考えられます。
そのため、財務レバレッジを見る際には、
会社がどのような段階にいるのか(=会社のライフサイクル)
も合わせて考える必要があります。
例えば、成長期にいる新規上場会社であればレバレッジは3倍が適正と言えるかもしれませんが、もしも衰退期の会社が大きな財務レバレッジをかけているようであれば注意したほうが良いかもしれません。
その会社が今とるべき、適正な財務レバレッジと言えるかをチェックすることが重要です
まとめ
今回は、貸借対照表の分析ポイントについて解説しました次回は、損益計算書の見方や分析ポイントについて勉強していきたいと思います
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